妖怪の気持ち

人型が何か言っているよ。妖怪になりたいんだって。

夜行




砂粒ほどの言葉を君は


水晶体に投げつける


触れているだけの沙上







驚くほど冷たい身体


やけどしてしまうんだって、


爬虫類だから







君が銀色になってはじめて


熱伝導した


明け渡すよ


ひかりなどであることを


 




バイバイと告げた心臓が


眠りを聞かせて、とぐずるのを見て


その名を繰り返していくのだ、と


小瓶に蓋をした