妖怪の気持ち

人型が何か言っているよ。妖怪になりたいんだって。

日誌




呼吸の音を飲み込む


冷えた空気が鼻腔を撫でていく


歪さを払っておくれよ


ここにいてもいいよと






あなたの眠りは安寧を呼んで


どこにも行きたくなくなって


佇んでいる






底にある言葉などなんの意味もなさない


大切なのは近くに在ること


ただそれだけ







あなたの居ない夜 眠る朝


転がるピンク色の塊


どこへだって行ける


隣を想う